ポリプテルスの病気
他にも症例はありますが実際に経験のないことは書かないことにします。
マクロギロダクティルス・ポリプティ

扁形動物門吸虫綱単生吸虫亜綱に属する寄生虫。
野生ではポリプテルスと近縁種のアミメウナギにほぼ100%の寄生があるとされており、寄生されている個体は底砂などに体をこすり付けるようなしぐさをしきりに見せる。
寄生のひどい個体の場合は、粘膜の異常分泌や食欲低下により、感染症の二次感染等を引き起こし最悪死に至ってしまうが、そうでない限りはそれほど急を要する病気ではないので、個体の体力回復を待ってからの駆除が望ましい。
駆除薬にはトリクロホンを主成分にするリフイッシュ・トロピカルNなどが良い。

駆除方法(以降リフイッシュ使用)としては、購入直後であれば別トリートメントタンクを用意し、簡易的な濾過機(投げ込み式フィルター等)とヒーターのみで可。
設定温度は28度以下に設定する。28度以上を超えると薬の毒性が強まると言われている。
投薬量は規定量の2分の1を超えない量で開始する。
薬の薬効は3日〜4日程なので、薬効がなくなる頃に換水し新水を導入した分投薬する。
この作業をポリプティが目視できなくなるまで継続する。
目視できなくなってもポリプティの増殖方法が卵であるのか、分裂であるのかわからないので、一応後1週間ほど継続し終了。
メインタンクで寄生された場合は、底砂などの中にポリプティが入り込んでいる場合もあるので、タンク丸ごとの薬浴が必要となる。
駆除方法は上記と同じだが、薬で大量の濾過バクテリアが死んでしまう可能性があるので、水質に目を配りながらの薬浴をする。
この場合は駆除が完了した後も水質に目を配る必要がある。
ショップ等でも駆除してくれるところもあるので、購入時に持ち帰る前にショップで駆除してもらうようにしたい。

目の白濁

文字通り目の膜が白く濁る。
原因としては、水質悪化・目の擦傷によるものがある。
擦傷によるものはこまめな換水により治る可能性が高いが、水質悪化によるものは合併症を引き起こし最悪は死亡してしまうこともある。
この場合は細菌性感染症治療薬(グリーンFゴールド・エルバージュ等)を投薬し治療する方が良い。更に水質悪化の原因となる濾過のメンテナンスも行うと更に良い。


条虫症

他の動物の体内に寄生しているサナダムシと同じ仲間の寄生虫で、主に腸に寄生している。
大量に寄生していると拒食状態へ陥ったりし、最悪死亡する場合もある。
この寄生虫はワイルド採取の個体には、ポリプティ同様ほぼ寄生しているとされている。
もし新規のワイルドポリプテルスを導入して、導入からある程度期間が経っても拒食状態であったり、いつまで経っても体格がやせ細ったままというような個体がいる場合は、この条虫に大量に寄生されていることを疑ってもいいと思う。
あまり即効性のあるものではないので治療はあせらずとも良いが、駆除の場合はディスカス用の虫下しハンバーグで可能。 ただショップでも体内寄生虫の駆除をしているところもあるので、購入の際にショップへ聞いてみるのがいい。
もし駆除されてなくても、頼めば駆除してくれる親切なショップもある。


ウオジラミ(チョウ)

主に生餌や水草が感染経路となる。
成虫の形は円盤型で色はさまざまで半透明。
WILDポリプテルスの新規導入の際に寄生しているポリプティーのようには寄生していないが、生餌等からポリプテルスにも寄生する。
金魚などの症状は、寄生部分から毒素を出し吸血するため皮膚炎を起こす。
ポリプテルスに寄生すると、そのポリプテルスはポリプティー同様に痒がり、しきりに底砂や流木に体をこすり付けるようなしぐさを見せるようになる。
ひどくなれば金魚同様皮膚炎を起こし、そこからの細菌性の二次感染が想定できる。
駆虫は、ポリプティー同様リフイッシュなどで可能。
しかし成虫には薬浴の効果は出るが、卵には効かない。
この孵化までのサイクルが大体20日前後ということなので、一度目の薬浴から20日を目安に再度薬浴が必要となる


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